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【なつかしい歌の「ぬり絵」ブック】わたしだけの「浜辺の歌」|思い出せなかった三番と浜辺

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mizutamaさんのおかげで塗り絵が趣味になったみくるです。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』から、「浜辺の歌」を塗りました。
思い出せなかった三番があると知ったとき、この歌は、少し違って聞こえました。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』表紙

見開きの中央には三番までの歌詞。
その周囲を囲むように、さまざまな形の貝殻が散りばめられています。
小さなボトルシップも描かれていて、どこか遠い記憶を閉じ込めた一頁のようです。

貝殻を一つひとつ好きな色で彩りながら、思い出せなかった三番のことを考えていました。

意味が揺らぐ歌詞。
つながらないようにも感じる言葉の流れ。

けれど、その余白があるからこそ、浜辺に立つ語り手の心の奥が、かえって近くに感じられるのかもしれません。

1曲目は、作詞:北原白秋「この道」でした。

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わたしだけの「浜辺の歌」|貝殻を彩る塗り絵時間

「浜辺の歌」という作品

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』の2曲目は、「浜辺の歌」です。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』より「浜辺の歌」 右ページ

浜辺の歌(はまべのうた)」は、林古溪作詞、成田為三作曲の歌曲です。2007年に「日本の歌百選」に選定され、今でも愛され歌い継がれています。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』より「浜辺の歌」左ページ

大正2年(1913年)、雑誌『音楽』に詩が発表されました。
当初のタイトルは「はまべ」。

現在一般的に歌われているのは3番までですが、この歌には少し複雑な成立事情があります。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』より「浜辺の歌」見開き

ノスタルジックな感じにしたかったので、落ち着いた色合いの「ポリクロモス色鉛筆」で塗りました。

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3番の歌詞にまつわるエピソード

調べてみると、次のような経緯が伝えられています。

  • もともとは4番まである詩だった
  • しかし、発表の過程で3番の前半と4番の後半が結びついた形で掲載された
  • そのため、現在の3番は意味が通りにくい構成になっている

さらに興味深いのは、林古渓自身も後年、3番と4番の本来の形をはっきり思い出せなかった、という話が残っていることです。

当時は現在のような著作権管理の仕組みが整っておらず、原稿や校正の過程で混乱が生じることもあったようです。

そして、意味の通りにくい3番については、作者としては演奏を望まなかった、という意思表示があったとも伝えられています。
※この経緯については諸説あり、資料によって細部が異なる場合があります。

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3番の歌詞を、わたしなりに読んでみる

合体型だと言われてみれば、確かに3番の歌詞は意味が繋がりません。

疾風たちまち 波を吹き
赤裳のすそぞ ぬれひぢし

病みし我は すでに癒えて
浜の真砂 まなごいまは

なつかしい歌の「ぬり絵」ブック

疾風が吹き赤裳の裾を濡らした
(赤裳を着ていたのは「昔の人」=想い人)

と思い出を語っているのに、急に、私の病気は既に良くなってと続きます。

まなご=愛子(可愛い子)と解説があるので、「昔の人」のことと思われます。
もしすると、病が原因で別れることになったのでしょうか?

浜辺で裾を濡らしたあの人。
あの朝の情景。

今はどうしているのだろうか、と再び浜辺に立ち、物思いに耽る。

そんな歌として読むこともできそうです。

「思い出せなかった部分」が残してくれたもの

本来の形が曖昧になってしまった3番。
作者自身も完全には思い出せなかったと伝えられています。

けれど、その欠落があるからこそ、読む人の想像が広がります。

意味がきっちりと閉じていないから、それぞれの人生の物語が入り込める。歌は完成品でありながら、同時に余白でもあるのですね。

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貝殻やボトルシップを塗りながら感じたこと

今回のページは、日本的な浜辺というよりも、少しデザイン性のある構図です。

ボトルシップのガラスや、帆の質感が出るように工夫しました。
貝殻は複雑な色に見えるように、色を重ねて塗りました。
色を合わせるのが楽しかったです。

色んな色を使いましたが、「ポリクロモス」は落ち着いた色合いなので、昔を懐かしむ浜辺の雰囲気が出せたと思います。

さだまさし「にっぽん」

さだまさしさんがアルバム「にっぽん」で「浜辺の歌」を歌われています。

「浜辺の歌」の他に、この本に載っている「早春賦」、「浜千鳥」、「故郷」、「赤とんぼ」、「しゃぼん玉」、「ペチカ」が入っています。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』目次

さだまさしさんは3番まで歌われています。
聴いていると「愛しいあの人はどうしているだろうか」と歌われているような気がしてきます。

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まとめ|波音のように揺れる歌

「浜辺の歌」は、少し不思議な成立の物語を持つ歌です。

けれど、朝の浜辺の光、遠い日の面影、胸に残る問いかけ。
それらは今も変わらず、心に響きます。

思い出せなかった部分が、かえって想像力をかき立ててくれる。
そんな余白を抱いた歌を、わたしだけの色で塗る時間となりました。

使用した大人の塗り絵の本

なつかしい歌の「ぬり絵」ブック 朝倉田美子 PHP研究所(2016/4/22)

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』には、今回塗った「浜辺の歌」以外にも懐かしい唱歌が多数収録されています。
本全体の内容については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

『なつかしい歌の「ぬり絵」ブック』投稿一覧

使用した色鉛筆

ファーバーカステル ポリクロモス60色セット

「ポリクロモス」を実際に使ってみた感想や特徴、作品での使用例は、こちらの記事にまとめています。
カラーチャートとテンプレートも載せていますので、よろしければご覧くださいね。

ポリクロモスを使用した作品の一覧

最後までお読みいただきありがとうございます。

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