大人の塗り絵を通して暦に興味を持つようになったみくるです。
去年(2023年)は『こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ』を、立春からスタートして継続して塗っていました。

あと残り8枚というところまで塗ったのですが、季節が進む速さに付いていけずあえなく断念。
続きはまた季節が巡って来たら塗ろう思っています。
今回は本の内容と、二十四節気の「立春」に含まれる七十二候の塗り絵を3枚ご紹介します。
『こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ』内容紹介
『こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ』には、七十二候それぞれをあらわした絵柄が72点と、二十四節気の中から4点の合計76点の塗り絵が収録されています。
四季折々の動植物を彩ることで、移り変わる季節を楽しめます。
塗る作業に集中することで、気持ちもやすらぎます。
収録されている絵柄
七十二候を表した絵柄は1ページに2点ずつあります。
ミシン目が付いていて切り離せるようになっています。
2つの絵柄の間にはミシン目がありません。

塗り絵の裏側には、対応する七十二候、二十四節気とその解説が書かれています。
古来、日本人が季節の変化をどのように感じ取って来たかが分かります。
解説の漢字仮名使いは、江戸時代の宝暦歴・寛政暦の漢字表記をもとにしつつ、現代語として意味の通りやすいかな表記をつけてアレンジされています。
日付は、新暦に換算した目安で、年ごとに前後します。

二十四節気からは「春分」、「夏至」、「秋分」、「冬至」の4点でが収録されています。
こちらは1ページに1点です。
春分のページを少し塗りました。

七十二候とは
本書にある「七十二候とは」のページより引用します。
もともとは中国で考案された季節をあらわす語句。旧暦の1年を24等分した「二十四節気」をさらに3つに分けたものです。
こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ
期間にして約5日。気候にまつわる言葉だけでなく、動植物の変化を観察し、1週間に満たない期間で移ろう季節を言葉に写し取っています。
二十四節気が中国から伝来したままの表記であることに対し、七十二候は日本の気候に合わせて一部改訂されて現在の形に至っています。
二十四節気は天気予報などでもよく耳にする「立春」、「雨水」「啓蟄」、「春分」といったもので、それは中国から伝来したままの表記です。
対して、七十二候は「東風凍を解く」、「黄鶯睍睆く」といったもので、耳馴染みの無いものも多くありました。
こちらは、日本の気候に合わせて改訂されたものなので、本のタイトルにも「日本の」とついているのですね。
なお、例えば「東風凍を解く」は「東風解凍」という漢文表記になっているものを目にすることが多いのですが、本書では意味の通り表記を付けてアレンジされています。
当ブログでの表記もそれに倣います。
二十四節気「立春」
今年は『自律神経を整えるぬり絵 日本の二十四節気をぬる』を塗り始めたので、『こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ』の記事でも合わせてご紹介します。
詳しくはそれぞれの記事をご覧下さい。
立春(2月4日~18日頃)
➡塗り絵ブログ【日本の二十四節気をぬる】好きな色でカラフルに塗る「立春」

【立春/初候】東風凍を解く
お手本があるページです。
好きな配色だったので、そのまま真似て塗りました。

【立春/初候】およそ2月4日~8日ごろ
東風凍を解く七十二候の新年は、東から風が吹いてはじまります。かつての生活に根付いていた五行説という考え方では、東は春を司る方角なのです。厳しい冷たさがほんのりゆるんだ東風は春の兆し。凍てついた湖や軒先の氷柱、大地を覆う雪を優しく撫で、ゆっくりと溶かしていきます。
こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ
『トンボ色鉛筆』で塗りました。
「ときわいろ」「まつばいろ」「すみれいろ」といった日本らしい色が和柄にお似合いです。

【立春/次候】黄鶯睆く
「黄鶯睍睆」の本来の読みは「こうおうけんかんす」ですが、日本の七十二候では「うぐいすなく」とシンプルでわかりやすい読みがなになっています。

梅に鶯はメジロと勘違いして生まれた言葉で、鶯は茶色なのですが「絵になる良い取り合わせ」のたとえなので、「うぐいすいろ」で塗りました。
【立春/次候】およそ2月9日~13日ごろ
黄鶯睆く鶯の別名は「春告鳥」。「ホーホケキョ」のさえずりは春の知らせです。同じく春の訪れを教えてくれる「春告花」の梅もほころびはじめます。鶯と梅の組み合わせは春の使者として古くから愛され、『万葉集』にも詠まれています。やがて、調和のとれた物事のたとえとして「梅に鶯」の言葉が生まれました。
こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ
「黄鶯」は中国や東南アジアに棲息し、日本に棲息していない「高麗鶯」のことです。
日本の鶯よりだいぶ大きく、ホトトギスに近い大型の鳥で、さえずりもホーホケキョとはまったく異なります。
➡七十二候/黄鶯睍睆 うぐいすなく|二十四節気と七十二候|暦生活
それぞれの塗り絵は1ページの半分の大きさで、全体を見るとこんな感じになります。

春らしい華やかなページになりました。
【立春/末候】魚氷に上る
氷割れ文様に魚を合わせた絵柄です。

ひび割れた氷の模様を「氷割れ文様」と言うそうです。
文様なので、自由にピンクや薄紫を加えて塗りました。
【立春/末候】およそ2月14~18日ごろ
魚氷に上がる冬の間、厚い氷の下でじっと息を潜めていた魚たちが、元気よく泳ぎはじめました。少しずつ、湖や池の水がぬるんできたのです。ときには、氷の割れ目から魚が跳ね上がることも。春の陽光を鮮に受けキラキラと輝く姿は、生命力に満ちています。
こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ
氷割れ文様は着物の地模様に使われることが多く、建具、工芸、包み紙など、かつてはかなり頻繁に使われていた幾何学文様で、骨董の陶磁器ででは氷裂文として知られています。

3枚とも落ち着いた色合いが和柄に似合う『トンボ色鉛筆』で塗りました。

使用した大人の塗り絵の本
こころやすらぐ日本の七十二候ぬりえ 東邦出版(2016/10/3)
使用した色鉛筆
トンボ色鉛筆NQ 36色セット
最後までお読み頂きありがとうございます。