マップを見ながら古代の史跡をめぐるのが好きなみくるです。
今回は橿原市観光協会さんの観光パンフレット「橿原まちあるきまっぷ~石川池周辺を歩く」に掲載されている「大歳神社」をご紹介します。

➡橿原市の史跡を巡る【石川池周辺を歩く】橿原神宮前駅~石川池(孝元天皇陵)
古の神々が宿る静寂の杜「大歳神社」
大歳神社の御由緒
大歳神社(おおとしじんじゃ)は、奈良県橿原市の石川の集落の北東、「大野の丘」の西端に西面して鎮座する式内社です。
創建は明らかではありませんが、平安時代中期以前の創祀と考えられています。
室町時代の文書『和州五郡神社神名帳大略注解』(通称『五郡神社記』)によれば、「逝回郷田口村大野陸田畷」に鎮座するとされ、石河俣合(いしかわのももあい)氏の祖である石川楯(いしかわのたて)が創始したという説もあります。

「大野の丘」は蘇我馬子が「大野丘北塔」を建てた場所とも言われ、現在は土壇のみが残り「和田廃寺」と呼ばれています。
大歳神社の御祭神
大歳神と大山咋命をお祀りする式内社です。
大歳神は穀物の神様で、大国主神の国土経営に協力されたと言われています。
『古事記』では、出雲建国の神話に登場します。
大山咋命は大歳神の御子で、山野を開き、川を治めて水害から庶民を護る神と言われています。また、酒造りの神様で、日吉神社の祭神でもあります。
大歳神社の境内の様子
石川池(剣池)の北方にある小さな丘の上に鎮座しています。入口は丘の西麓と南麓の二か所にあり、西麓の方に鳥居が建っています。

石段を上ると拝殿が西向きに建ち、美しく掃き清められていました。

拝殿後方の石垣上に本殿や境内社などが建っています。

西麓の入口の様子です。
鬱蒼とした森の中に石段が伸び、厳かな雰囲気です。

神社の鎮座する丘陵は古墳ではないかという説もあり、古代の史跡が数多く点在する地域に位置しています。近くには孝元天皇の陵と伝えられる剣池島上陵や、丸山古墳などもあります。
「剣池嶋上陵」は「石川池(剣池)」に半島のように突き出ている古墳で、宮内庁により「劔池嶋上陵」に治定されています。詳細は不明ですが、宮内省のサイトでは「前方後円墳」となっています。
大歳神社へのアクセス
奈良県橿原市石川町33
こちらの記事で石川池周辺の史跡をまとめてご紹介しています。
最後までお読み頂きありがとうございます。