色彩感覚を高めて、もっとセンス良く塗り絵をしたいと思っているみくるです。
今回は、塗り絵をされている方にも人気の『配色アイデア手帳』シリーズの著者・桜井輝子さんの色彩感覚と配色センスを高める『大人の3色塗り絵レッスン帖』をご紹介します。
72コの配色サンプルから、イメージに合ったものを選んで塗り絵をすることで、色合わせの妙を実感できる配色入門となっています。
大人の3色塗り絵レッスン帖』
本の内容
概要
『大人の3色塗り絵レッスン帖』は、『配色アイデア手帖』の著者として、絶大な支持を受けている桜井輝子さん監修の色彩&配色センスを塗り絵でみがくレッスン帖です。
巻頭で紹介されている色選びの基礎をもとに、お題のテーマ(塗り絵)を3色の色鉛筆で着色し、配色の妙を実践。
ファンション、手芸、工芸デザイン面での配色デザインのほか、SNS映えするちょっとしたスタイリングなど、センスUPに役立つ新感覚のテキストです。
色彩センスがないという悩み
桜井輝子さんの言葉を引用します。
はじめに
塗り絵には、限られた色の数で豊かな世界を表現する楽しみと、難しさがあります。
イメージ通りに仕上がった時には、とても達成感があり嬉しいものですが、そうでなかった時は、少しがっかりしてしまうことも……。
色と色を組み合わせて「なにかしらの効果」を生み出すことを配色といいますが、3色配色は、もっとも身近で効果が生まれやすい色の数です。
そもそも、配色に間違いというのはありませんが「いつも何となく同じように塗ってしまう」とか、「自分の色彩センスに自信がもてない」と思うことがあれば、本書の巻頭でイメージ別の3色配色をたくさん紹介していますので、ぜひ、いままでにやったことのない配色にもチャレンジしてみてください。
楽しみながらいろいろなチャレンジをするうちに、いつの間にか色使いの幅が広がり、色彩センスがみがかれ、塗り絵だけでなくインテリアやファッションコーディネートにも応用できるようになるでしょう!
『大人の3色塗り絵レッスン帖』桜井輝子
「イメージ通りに仕上がった時には、とても達成感があり嬉しいものですが、そうでなかった時は、少しがっかりしてしまう」というのは、塗り絵を楽しまれている多くの方が感じておられることだと思います。
また、「いつも何となく同じような色で塗ってしまう」とか、「自分の色彩センスに自信がもてない」は、SNSなどでよく見かけするお悩みです。
私も同じように思うので、この本を手に取りました。色彩センスが磨かれ、自分の塗り絵に自信が持てるようになったら嬉しいですね。
「センスがない」とよく言いますが、センスは生まれつき備わった「才能」ではなく、繰り返し行動し五感を訓練し、同時に知識を養うことで手に入れることができる「感覚」です。
3色塗り絵ギャラリー
本書で登場する塗り絵作品の着色イメージが巻頭に載っています。
たっぷり6ページあるので、配色によって作品の印象が大きく変わることが実感できます。
使い方と使う画材
色の基本を学ぼう
色彩感覚をみがくには、まず色の基本を知ることが第一歩。色相、明度、彩度などポイントを理解することで、テーマに対する色選びのコツがつかめます。
4ページにわたって詳しく解説されています。
色の基本
身の回りにある全ての色は、色彩学の3つのものさしを使って表すことができます。それが①色相、②明度、③彩度で、これらを総称して、色の三属性といいます。
たとえばピンクの場合「色相は赤、明度は高く、彩度は低い」という具合です。
色鉛筆の色の分布
「トンボ鉛筆 色鉛筆 NQシリーズ(黄色缶)」の色を、色相を基準に整理したののが掲載されています。
こちらは、同じく桜井輝子さんの著書『塗り絵でまなぶ配色のきほん』で作成した「ポリクロモス色鉛筆」60色セットのカラーパレットです。
➡ポリクロモス色鉛筆で学ぶ配色のコツ【塗り絵でまなぶ配色のきほん】カラーパレットを作ろう
微妙な色の違いが難しく、汚くなったのですが、手持ちの色鉛筆で、このような一覧を作っておくと、使いたい色がすぐに見つかって便利です。色彩の学びにもなります。
基本の配色
色相を基準に配色を考える方法が紹介されています。
使う色を「同一色相」「隣接する色相」「類似する色相」の範囲でまとめると一体感を出すことができます。
こちらは、『塗り絵でまなぶ配色のきほん』から「まとまり感のある配色のコツ」のレッスンで塗ったページです。
「対称色相」や「補色色相」の組み合わせだと、メリハリを出すことができます。
こちらは、『塗り絵でまなぶ配色のきほん』から「動きを感じる配色のコツ」のレッスンで塗ったページです。
➡【塗り絵でまなぶ配色のきほん】まとまり感のある配色・動きを感じる配色のコツ(レッスン5・6)
この他に、「中差色相配色」というものあります。類似色相でもなければ、対象色相でもなり、色相に中程度の差があるという意味です。
この配色は、本書で初めて知りました。世界の民族衣装に多く見られる配色とのことです。
使う画材
本書では、手に入りやすく色数も豊富な、トンボ鉛筆 色鉛筆NQシリーズ「COLOR PENCILS 36色」(トンボ色鉛筆)が使用されています。
トンボ色鉛筆を使用すると、テキスト通りの配色を簡単に実践することができそうですが、
どのメーカーの色鉛筆でも似たような色が用意されていますので、手持ちの色鉛筆があれば、まずそれを活用しましょう。
とあります。
私は、トンボ色鉛筆を持っているので、ますはテキストと同じ色番号の色で塗っていこう思っています。
3色配色のポイント
3つの色に、それぞれの面積に応じた役割をもたせることでオシャレに仕上がります。
- ベースカラー 大きな面積で使う
- アクセントカラー 画面を引き締める目的で使う
- サブカラー ベースカラーとアクセントカラーをつなぐ
イメージ別配色サンプル集
ポップ、ロマンチック、エレガント、クラッシック、モダン、ビジネス、リゾート、和風、異国風の9つのイメージが、それぞれ3色配色で8パターンずつ紹介されています。
72コの配色サンプルから、イメージに合ったものを選んで塗り絵をするようになっています。ここで示されている番号は、トンボ色鉛筆の色番号です。
3色塗り絵のご紹介
本書は、5名のイラストレーターさんががイラストを描かれているので、雰囲気の違う塗り絵が楽しめます。可愛く楽しい塗り絵がたくさん。
第2章 ファブリックの柄
ノルディック、フラワー
第3章 ロゴ・ショップカード・サインボード
イタリアンレストラン/フレンチレストラン、定食屋/ハンバーバーガーショップ
第4章 キャラクター・エンブレム
女の子と植物、キーウィ
第6章 パッケージと小物
ハンドクリーム、柔軟剤
完成作品
基本のパターンと模様「ボーダー」
第1章「基本のパターンと模様」から「ボーダー」を塗りました。色番号は「トンボ色鉛筆」のものです。
ポップ
弾むように元気で楽しいイメージの配色です。しっかりと濃く塗った色を、動きが出るように対照色相で組み合わせるのがコツです。
使ったのは、26番(朱色)を「ベースカラー」とする配色です。「サブカラー」は28番(橙色)。「アクセントカラー」の6番(黄緑)。
暖かく鮮やかな色をベースに、黄緑で元気なイメージをプラス。
ロマンチック
柔らかくて繊細な配色です。濁った色や濃い色を避けるのと同時に、穏やかなまとまり感が出るように色の組み合わせを考えます。
使ったのは、22番(桃色)を「ベースカラー」とする配色です。「サブカラー」は21番(藤色)。「アクセントカラー」は29番(うす橙色)。
淡いピンクとオレンジを中心に、パープル系で変化を出します。
エレガント
優雅な雰囲気が出るように、パープル系やグレイッシュな色を使います。ロマンチックよりもやや暗く仕上げると大人の印象に。
使ったのは、11番(なんど色)を「ベースカラー」とする配色です。「サブカラー」は19番(すみれ色)。「アクセントカラー」は23番(赤紫)。
全ての色を薄塗りで仕上げた、淡く大人っぽい色の組み合わせで、ロマンチックと差をつけます。
使用したレッスンブック
色彩感覚と配色センスを高める 大人の3色塗り絵レッスン帖 桜井輝子 東京書店(2021/4/16)
使用した色鉛筆
トンボ色鉛筆NQ(黄色缶)36色セット
最後までお読み頂きありがとうございます。