御神木と磐座が好きなみくるです。
今回は奈良県宇陀市榛原の崇神天皇ゆかりの墨坂神社をご紹介します。
(2023年10月29日参拝)
墨坂神社は日本最古の健康の神を祀るとも言われる由緒ある神社で、古くから崇敬を集めて来ました。
日本最古の健康の神【墨坂神社】
御由緒
宇陀市榛原の宇陀川のほとりに建つ墨坂神社(すみさかじんじゃ)は、神武天皇の東征の際に合戦地となった墨坂の地に祀られたお社です。
日本書紀の神武天皇即位前紀の条には天皇軍東征のみぎり、大和菟田の高倉山から国見をすると、賊軍が天皇軍を防ごうと墨坂に”いこり炭”(山焼きの意味)をもって防戦したため、菟田野川の水をもっていこり炭を消火し、敵の不意を打って勝利した。
墨坂神社 | 日本最古の健康の神 (sumisaka-jinjya.jp)
墨坂の名はこの故事にちなむと、その名の由来が記されています。
また、第10代・崇神天皇の御代、大和国内に疫病が蔓延し、多くの人々が亡くなったことに心を痛めている天皇の夢の中に神人が現れて、「赤盾8枚、赤矛8竿をもって墨坂の神を祀れ」とお告げがあり、それに従ったところ、疫病は平癒したと日本書紀にあります。
墨坂神社は当時から祀られていた神々を文安6年(1449年)に上榛原天の森より下榛原天野(現在の宇陀市榛原萩原天野)に遷座されたものです。
御祭神
墨坂神社の御祭神は墨坂大神(スミサカノオオカミ)と称します。
以下の六神の総称ですので、霊験あらたかな感じがします。
- 天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
- 高皇産霊神(タカムスビノカミ)
- 神皇産霊神(カンムスビノカミ)
- 伊邪那岐神(イザナギノカミ)
- 伊邪那美神(イザナミノカミ)
- 大物主神(オオモノヌシノカミ)
宇陀川のほとりにひっそりと建つ古社
宇陀川にかかる赤い欄干の橋が印象的です。
大鳥居です。
鳥居から近い場所に手水舎と祓戸の神を祀った小さなお社があります。
境内の様子
社殿
朱色の三連の建物が回廊でつながった形をしている様子を珍しく思いました。
大きな杉の木が茂っています。
拝殿と春日移しの本殿
拝殿の奥の本殿は、残念ながら見えませんでしたが、春日造・檜皮葺の春日移しの本殿です。
奈良春日大社の文久式年造替時の社殿を元治元年(1864年)に拝領の上建造されました。当社本殿はその時の春日大社楼門の材として使用されていたものです。
墨坂神社 | 日本最古の健康の神 (sumisaka-jinjya.jp)
拝殿脇に並ぶ境内社八社
恵比須社、菅原社、市岐島社、天神社、金比羅社、愛宕社、稲荷社、八幡社が祀られています。
水の神を祀る龍王宮
拝殿の向かって左手には龍王宮があります。
御祭神は罔象女神(みつはのめのかみ)です。
小さな池の向こうに、注連縄が巻かれたご神体の磐座があります。
墨坂神社の御神水
やまとの水に選定された「墨坂神社の御神水」。
2008年に奈良県が制定した名水です。
コップが置いてあり自由に頂けるようになっています。
霊験あらたかな奇跡の水「波動水」と謳われています。
撫で牛
龍王宮の右手(拝殿との間)に牛の像がありました。
説明書きが無かったので、牛の像があることを不思議に思ったのですが、墨坂神社の御神紋が善光寺と同じ右離れ立ち葵であることと関係しているのかもしれません。
「牛にひかれて善光寺参り」の逸話で有名な長野県の善光寺です。
長野県にも墨坂神社がありますし、何か関係があるのかもしれません。
何か分かったら追記します。
拝殿の斗帳や瓦、御神水の説明板などに右離れ立ち葵の紋が入っています。
柿本人麻呂の妻の万葉歌
境内に柿本人麻呂の妻の歌碑があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
墨坂神社のアクセス
奈良県宇陀市榛原萩原703
境内自由
公共交通機関ご利用の場合
近鉄大阪線 榛原駅下車 徒歩約10分
お車をご利用の場合
南阪奈道路葛城ICから、国道24号、165号経由して約20km(約40分)
墨坂神社の駐車場
無料駐車場があります。
写真に表記されている場所が分からず、社殿前に停めてしまいました。
数台止まっていて、特に問題は無さそうでした。
近くのおすすめスポット
宇太水分神社は墨坂神社よりお車で約14分です。
こちらも崇神天皇ゆかりの古社です。
宇太水分神社の近くには奈良カエデの郷ひららもあります。
最後までお読みいただきありがとうございます。