飛鳥観光の玄関口【国営飛鳥歴史公園館】概要を掴んで飛鳥めぐりにいざ出発!(奈良県明日香村)

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飛鳥・藤原まるごと博物館検定の学習を通して、飛鳥・藤原マスターになりたいと思っているみくるです。

今回は、奈良県高市郡明日香村の「国営飛鳥歴史公園」の高松塚周辺地区に設けられている「国営飛鳥歴史公園館」をご紹介します。

飛鳥の玄関口として、訪れた方々に飛鳥の史跡や施設の紹介を行う施設です。無料で利用できます。

国営飛鳥歴史公園館
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国営飛鳥歴史公園館

施設概要

高松塚周辺地区は、国営飛鳥歴史公園の5地区の中では、近鉄飛鳥駅から徒歩7分と最も近いことから、飛鳥の玄関口として国営飛鳥歴史公園館が設けられています。

国営飛鳥歴史公園館の施設概要

国営飛鳥歴史公園館は、飛鳥探訪の出発点となる施設です。

国営飛鳥歴史公園5地区の施設や催し物の案内をはじめ、飛鳥地方の史跡や歴史が立体模型や映像を用いて紹介されています。誰にでも分かりやすい「飛鳥歴史アニメ」、タッチパネルコンピュータで見る「飛鳥百景」など、四季折々の飛鳥に触れることができます。

こちらの記事では、飛鳥観光の玄関口「近鉄飛鳥駅」をご紹介しています。レンタサイクルや周遊バスを利用して、飛鳥めぐりにおでかけ下さい。

主な展示

あすか見どころ案内

国営飛鳥歴史公園と明日香村の見どころが大きな地図と写真で案内されています。また、各種パンフレットが設置されています。

国営飛鳥歴史公園館の展示紹介

国営飛鳥歴史公園は、我が国古代の政治と文化の中心地として栄えた飛鳥地方において、その豊かな自然と文化的遺産の保護、活用を図る一貫として、「日本人の心のふるさと」をテーマに、国土交通省によって整備された公園です。

より多くの方に飛鳥を訪れていただき、その豊かな自然と深い歴史を感じ取っていただけるように、周辺の史跡や田園風景と調和した整備が行われています。

展示パネル

国営飛鳥歴史公園と周辺の史跡、石造物が写真パネルで紹介されています。

国営飛鳥歴史公園館の展示パネル(高松塚周辺地区・キトラ古墳周辺地区)
国営飛鳥歴史公園館の展示パネル(石舞台地区・祝戸地区)

立体模型(ジオラマ)

明日香村周辺の様子が一目でわかる立体模型。ボタンを押せば、公園の各地区や史跡の位置を確認することができます。

飛鳥歴史公園館立体模型(ジオラマ)南から
飛鳥歴史公園館の立体模型(ジオラマ)北から

飛鳥百景

タッチパネルコンピュータで四季折々に姿を変える美しい飛鳥の風景が、簡単な操作で楽しむことができる他、目的地までのルート・時間を検索することができます。

飛鳥歴史公園館のタッチパネルで見る飛鳥百景
飛鳥歴史公園館のタッチパネルで見る飛鳥百景

飛鳥歴史アニメ

大化の改新や壬申の乱など、飛鳥に関する歴史物語がアニメで分かりやすく解説されています。

里中満智子さんのサイン色紙

里中満智子さんは、第41代天皇・持統天皇を主人公とした『天上の虹』などを描かれている漫画家さんです。

里中満智子さんのサイン色紙

里中満智子さんは飛鳥がお好きで度々訪れられ、奈良県立万葉文化館で作品の展示や講演会などを行われています。

万葉文化館の『天上の虹』の展示

こちらは、講演会に参加した際に頂いた里中満智子さんのサインです。

里中満智子さんのサイン

奈良県立万葉文化館に里中満智子さん揮毫の万葉歌碑が建てられています。

万葉時代の衣装

高松塚古墳の壁画をモチーフとして制作された万葉衣装が展示されています。

高松塚古墳の壁画をモチーフとして制作された万葉衣装
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利用案内

開館時間と休館日

開館時間 9:30~17:00

休館日 12月29日~1月3日 及び 4・7・11・2月の第2月曜日(祝日の場合は翌日)

入館料は無料です。

国営飛鳥歴史公園館の利用案内

アクセス

奈良県高市郡明日香村大字平田538

駐車場は「国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区駐車場」をご利用ください。道路を挟んで2箇所あります。
大型7台 普通33台 身障者用2台 無料

国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区駐車場
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国営飛鳥歴史公園

「国営飛鳥歴史公園」5地区の見どころをまとめてご紹介

こちらの記事で「国営飛鳥歴史公園」5地区の見どころをまとめてご紹介しています。

石舞台古墳の芝生広場
石舞台地区の芝生広場

国営飛鳥歴史公園50周年

飛鳥・藤原まるごと博物館検定

国営飛鳥歴史公園は2024年に50周年を迎えました

昭和46年(1971年)に整備が始まり、昭和49年(1974年)に最初の地区が開園してから50年。飛鳥の歴史的風土を保存し活用を図る上で拠点となる地域について、その歴史的蓄積や植生などを考慮し、周辺と調和した景観となるよう整備が進められて来ました。

私も「日本人の心のふるさと 飛鳥」を後世の人々に守り伝えていく活動のお手伝いをしたいと考えています。

その第一歩として、「飛鳥・藤原まるごと博物館検定」上級編の合格を目指して学習をしています。

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国営飛鳥歴史公園50年の歩み

昭和41年(1966年)
  • 「古都法」公布
  • 明日香村が古都法によって「古都」に指定

古都法」は、正式には「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」といいます。

「古都(歴史上重要な地位を有する市町村)」において、歴史上意義を有する建造物や遺跡などが、周囲の自然的環境と一体をなしている土地を「歴史的風土」と捉え、その風土環境を守り、後世に残していく措置です。古都は現在全国10市町村を定められています。

明日香村はその一つで、全てが歴史的風土の保存地区となり、風致区域などに指定されています。

昭和45年(1970年)
  • 御井敬三氏「声の直訴状」を佐藤首相へ送る
  • 佐藤首相、閣僚とともに明日香村を視察
  • 「飛鳥地方における歴史的風土および文化財の保存等に関する方策について」閣議決定
  • 祝戸、石舞台、甘樫丘の3地区が国営公園として整備決定

漢方医の御井氏は、昭和40年初めの頃に初めて飛鳥を訪ね、古からの素朴な風景が残されている飛鳥の地に心を打たれ、移住。その当時、隣接する橿原市の開拓が飛鳥に迫り、美しい風景を残したいとの思いで、飛鳥保存に尽力した一人です。自らの思いをテープに吹き込み、「声の直訴状」として佐藤首相に送られました。

その思いが届き、祝戸、石舞台、甘樫丘の3地区が国営公園として整備されることが決まり、さまざまな施策がスタートしました。

昭和47年(1972年)

高松塚古墳壁画発見

村民が生姜の貯蔵穴を掘っていたときに「切石」を発見し、これを手がかりに「高松塚古墳」の発掘調査が始まりました。調査は、当時関西大学助教授であった網干善教氏らが手掛け、調査から3週間、ついに“日本考古学会、戦後最大の発見”といわれた「彩色壁画(西壁女子群像、東壁男子群像、青龍、玄武)」の存在が明らかとなりました。古墳は、7世紀末から8世紀初めに造られた終末期古墳、埋蔵者不明、身分の高い人物と推測されています。

高松塚壁画館
昭和49年(1974年)

祝戸地区開園

祝戸地区は、石舞台地区の南側にある通称ミワ山、フグリ山の一帯と、それに続く山麓の一部に位置します。地区内には、大和三山を背景に広がる飛鳥古京を一望できる展望台、芝生広場、石舞台古墳に続く散策園路などが整備されています。

稲渕方面展望台からの景観
稲渕方面展望台

飛鳥川に沿って南にさらに進むと「奥飛鳥(稲渕地区、栢森地区)」へ。

見事な棚田風景が広がり、子孫繁栄と五穀豊穣を祈る「雄綱」「雌綱」の綱掛神事が今も行われています。道は万葉の時を感じさせる「飛鳥川の飛石」、そして吉野と結ぶ古道「芋峠」へと続きます。

昭和51年(1976年)
  • 石舞台地区開園
  • 高松塚周辺地区が国営公園として整備決定

石舞台地区は、蘇我馬子の墓とも伝えられる、日本最大級の方墳「石舞台古墳」がある地区です。古墳の周囲はなだらかな棚田地形を活かした芝生広場が広がり、桜や万葉植物など季節の花々が迎えてくれます。

石舞台地区

西側には、多目的休憩所「あすか風舞台」があり、飛鳥を訪れる人の憩いの場として、また、様々な地域イベントにも活用されています。隣接する明日香のおみやげ処「明日香の夢市」では、地元の新鮮な野菜や特産品と出会え、大勢の人が行き交う賑わいある地区です。

昭和55年(1980年)
  • 「明日香法」公布施行
  • 甘樫丘地区開園

明日香法」とは、正式には「明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法」といいます。古都法の心髄でもある“古き良きものを守る”ことをベースにしながらも、そのためには住民の生活のさらなる向上が不可欠という考え方を基本としています。

甘樫丘地区

甘樫丘」は標高148mの小高い丘。7世紀前半には蘇我蝦夷・入鹿父子が邸宅を構えていたと言われています。展望台からは、飛鳥古京(明日香村)の集落をはじめ、藤原京跡や大和三山(橿原市内)、さらに遠くには生駒山や金剛山脈の青垣を望むことができます。

地区内には、全長2.3kmの散策路「万葉の植物園路」があり、『万葉集』や『日本書紀』に登場する植物を観賞できます。周辺には、古代史の舞台となった、日本最古の仏教寺院「飛鳥寺」や蘇我入鹿を祀る五輪塔「入鹿首塚」などが点在します。

昭和58年(1983年)

キトラ古墳「壁画」発見

以前から「古墳の可能性がある」と言われていた場所を調査し、発見された壁画古墳です。石室の盗掘跡穴からファイバースコープを挿入し、まず「玄武」の壁画が確認されました。その後の調査で、天文図や四神なども描かれていることがわかりました。石室内部に塗った漆喰の上に、繊細な筆使いで、方角をつかさどる四神像の全てが現存しており、動物の頭と人間の身体を持った十二支像や天井に描かれた天文図も価値の高い文化財です。

昭和60年(1985年)

高松塚周辺地区開園

高松塚周辺地区は、5地区の中で最も近鉄飛鳥駅から近く(徒歩7分)、飛鳥の玄関口となる地区です。国営飛鳥歴史公園館では、飛鳥の史跡や施設の案内を行っています。

高松塚周辺地区

公園内には、二段式の円墳「高松塚古墳」と三段構造の八角形墳の「中尾山古墳」があり、高松塚壁画館では、昭和47(1972)年に発見された彩色壁画の模写壁画や復元模型を鑑賞できます。

谷の地形を生かした芝生広場、高松塚古墳壁画に描かれている星宿図をモチーフにした星宿広場もあり、園路は段差のない緩やかなスロープで散策におすすめです。

平成28年(2016年)

キトラ古墳周辺地区開園

キトラ古墳周辺地区の南側には、キトラ古墳やキトラ古墳の壁画について楽しく学べる体感型施設「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」があり、古代飛鳥の暮らしのジオラマや、キトラ古墳の壁画の世界を体感できます。

キトラ古墳周辺地区
キトラ古墳壁画体験館 四神の館

北側の「檜隈寺跡休憩案内所」では、渡来人の氏寺であったとされる史跡・檜隈寺跡の展示や公園の楽しみ方をナビゲートしています。

体験工房では古代飛鳥にまつわるものづくりを、地区内の五穀の畑やキトラ田んぼでは農業体験もでき、周辺の豊かな自然環境とともに、飛鳥の歴史や文化、風土を味わい尽くせるよう整備されています。

令和6年(2024年)

開園50周年(昭和49年の祝戸地区開園から)

「飛鳥・藤原の宮都」の世界文化遺産登録に向けて

現在、奈良県や明日香村等の周辺自治体では「飛鳥・藤原の宮都」の令和8年度の世界文化遺産への登録を目指した取組が進められています。

国営飛鳥歴史公園内にも5つの構成資産候補(石舞台古墳、高松塚古墳、中尾山古墳、キトラ古墳、檜隈寺跡)が含まれています。

世界文化遺産登録へ向けて、飛鳥の玄関口と位置づけられる高松塚周辺地区において、文化庁の古墳壁画展示施設のリニューアルの動きと併せ再整備の検討が進められています。

飛鳥の魅力を分かりやすく発信する一助となれるよう、当サイトの内容の充実を目指し、日々の更新に励んでています。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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