ガラスペンで文学をなぞって、昔好きだったお話を思い出して懐かしんでいるみくるです。
『ガラスペンでなぞる文学の小道』は雑貨デザイナー・絵本作家のシンジカトウさんのイラストがとっても可愛らしい素敵な本です。
子供の頃によく読んだお話や、教科書に載っていたお話など、馴染のあるものが多くあって懐かしい気持ちになります。
【ガラスペンでなぞる】私と小鳥と鈴と
『ガラスペンでなぞる文学の小道』の第一章「文学を歩く」には、古今東西の名作が収められています。
色彩豊かな名作の世界を歩きながら物語に想いを馳せ、あなたのお気に入りの文学を見つけてください。
『ガラスペンでなぞる文学の小道』第一章「文学を歩く」
金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』です。
書体:マティスみのりやまとM(フォントワークス)
用紙:コスモエアライト
「みんなちがって、みんないい」というフレーズで有名な詩です。
私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速く走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
ページの雰囲気合わせて「COCOUNITYガラスペンセット」の「Red」のインクでなぞりました。
赤というより、ピーチピンク色をした可愛らしいインクです。
「文学」というと、敷居が高くなる気がします。作品の名前は知っているけれど、「内容はよく知らない」という物語もたくさんあると思います。
でも、ひとつひとつ、言葉をすくって眺めてみると、今を生きる自分たちの心に染みる瑞々しさに、はっとするはずです。
本書は短いフレーズと余白のあるイラストで物語へと入りやすくなっていますから、作家の言葉と向き合うきっかけのひとつになれば、とてもうれしいです。
『文学の小道』あとがき「文学と僕」シンジカトウ
「多様性」という言葉をよく耳にするようになりましたが、金子みすゞさんは、ずっと昔から気付いていらっしゃったのですね。
みんなちがって、みんないい
と。
今を生きる私の心にも沁みました。
金子みすゞさんのこと
『私と小鳥と鈴と』を知って金子みすゞさんが好きになりました。
ずっと大切にしている大好きな本です。
睫毛の虹 金子みすゞ よしだみどり(訳・絵) JULA出版局 (1995/7/1)
よしだみどりさんが金子みすゞさんの詩を英訳して、イラストを描かれた本です。
1930年、26才で夭折した詩人、金子みすゞの詩に深く感動した私は、この素晴らしい詩人の温かく繊細な感性の世界観を、世界中の人々に知って頂きたいとの思いから、みすゞの詩の英訳と、その詩を絵にさせて頂きました。
睫毛の虹 あとがき よしだみどり
温かいイラストが金子みすゞさんの世界観とぴったりでほっこりします。
英訳された詩を声に出して読んでみるとリズミカルで心地よいです。
例えばこんな感じです。
鈴と、小鳥と、それから私、 みんなちがって、みんないい A bell, a little bird, and me, We’re all different and all wonderful.
久しぶりに読み返して温かい気持ちになりました。
使用したなぞり書きの本
ガラスペンでなぞる文学の小道 つちや書店(2023/1/10)
本の内容はこちらの記事で詳しく書いています。
使用したガラスペンとインク
COCOUNITYガラスペンセット
最後までお読み頂きありがとうございます。