万葉集と神社仏閣のご神木が好きなみくるです。
今回は、古くは石上神宮の境内に数多く繁茂していた神杉を詠んだ万葉歌をご紹介します。
石上神宮外苑公園の万葉歌碑
奈良県天理市の石上神宮の正面参道を出た南側には神宮外苑公園が広がっています。
歌碑は外苑公園入口の左手に建っています。
(原文)
石上 振乃神杉 神備西
吾八更々 戀尓相尓家留
巻10-1927 作者未詳
(読み下し)
石上 布留の神杉
神びにし
我やさらさら 恋にあひにける
(現代語訳)
石上の布留の社の神杉ほど神々しくはありませんが、年老いた私がいまさらながら恋したことです。
布留の社(石上神宮)の神杉に例えて、年を重ねても恋をすると詠んでいます。
布留の神杉を詠んだ歌をもう一首
『万葉集』に石上布留の神杉を詠んだ歌がもう一首あります。
(原文)
石上 振神杉 神成
戀我 更為鴨
巻11-2417 柿本人麻呂歌集
(読み下し)
石上 布留の神杉 神さびて
恋をも我は さらにするかも
(現代語訳)
石上の布留の神杉のように年老いた身で、私はまた恋をしてしまうのです。
この歌も神杉に例えて、年を重ねても恋をすると詠んでいます。
こちらの記事では、石上神宮の大鳥居の手前に建っている柿本人麻呂の歌碑をご紹介しています。
石上神宮外苑公園の桜まつり
神宮外苑公園は桜並木が見事で、天理市の桜ライトアップや華やかな桜まつりが開催されます。石上神宮には外苑公園を中心に約600本のソメイヨシノが植えられています。
外苑公園・石上神宮前を通る県道51号線にも桜並木が続いています。
期間中、桜並木や公園内には風雅なぼんぼりが設置され、お店も出て、夜には明かりが灯されます。桜の見ごろは例年3月下旬頃から4月中旬頃です。
桜の季節の外苑公園の様子と天理市の桜の名所をこちらの記事でご紹介しています。
石上神宮外苑公園へのアクセス
奈良県天理市布留町113-1
こちらの記事で石上神宮の見どころをご紹介しています。
最後までお読み頂きありがとうございます。