Eriyさんが描かれる柔らかな線画のとりこになっているみくるです。
今回は、大好きなEriyさんの塗り絵本 『世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック』 をご紹介します。

白雪姫や人魚姫、アリスなど、誰もが知る物語の世界が、繊細な線画で美しく描かれており、ページをめくるたびに童話の世界に入り込むワクワク感を味わえる塗り絵ブックです。
『世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック』の特徴と魅力
『世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック』は、世界中で親しまれる名作童話を題材にした塗り絵本です。ページごとに登場人物や風景が、つまようじを使った柔らかな線画で描かれ、塗ることで童話の世界を自分の色で紡ぐことができます。
世界の名作童話を題材にした塗り絵
収録テーマ
『シンデレラ』『いばら姫』『親指姫』『人魚姫』『かぐや姫』『ラプンツェル』『赤ずきん』『ヘンゼルとグレーテル』『長靴をはいた猫』『アラジンと魔法のランプ』『不思議の国のアリス』『秘密の花園』『オズの魔法使い』など、世界中で親しまれている童話の数々が題材になっています。

子供の頃に夢中になって読んだ童話の世界を、塗り絵をしながら旅できる素敵な本です。
ストーリーの“その先”まで想像した構成
主人公の女の子「マノン」が、好きな童話の続きや余白を想像して描くシーンが、塗り絵として展開されていき、物語に入り込んだ気持ちで塗ることができます。
本の最初に「物語のはじまり」のページがあり、Eriyさんの文章で、これから始まる物語が書かれています。

この本では、マノンと渡り鳥のハーシィが旅に出た物語の世界を、覗き見できるようです。
「物語のその先」を描いたオリジナルイラスト
原作の続きやもしものシーンまで描かれており、童話の余韻を楽しみながら、自分だけの物語を完成させることができます。
物語の一覧が掲載されたページには、Eriyさんのが書かれたストーリーがあるので、一緒に空想できて楽しそう。

「つまようじ」で描かれた線画
Eriyさんの塗り絵の柔らかな線は、「つまようじ」を使って描かれているというこだわりの表現方法!独特のタッチが魅力です。
ページ構成の工夫
細かい描写が楽しめる見開きページと、気軽に取り組める小さいイラストページの両方があり、その日の気分に合わせて楽しめる設計になっています。
上質紙を使用
しっかりとした上質紙が使用されているので、色鉛筆、カラーペン、カラーインク、水彩絵の具、ボールペンなど、自分の好きな画材で自由に着色できます。
おまけ付き
巻末には、メッセージカードやしおりとして使える塗り絵カードも付属し、ちょっとしたギフトや保存にも楽しめます。
世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック 小学館(2020/12/10)
著者・Eriyさんについて
大人の塗り絵ファンの間で世界的に人気を集めている作家さんのひとりが、イラストレーター Eriy(エリー)さんです。東京都在住の塗り絵作家で、独自の画法と物語性のある作品で知られています。
つまようじで描く独自の画法
Eriyさんの最大の特徴は、なんといっても 「つまようじ」を使って描かれる線画。
普通はペンや鉛筆で描くものですが、つまようじにインクをつけて一筆一筆ていねいに描き込むことで、かすれや強弱のある独特のタッチが生まれます。
このやわらかで温かみのある線のおかげで、どんな色を塗ってもかわいらしく仕上がり、塗り手の表現を自然に引き立ててくれます。

デビュー作から世界へ
2015年に発表されたデビュー作 『Romantic Country(ロマンティックカントリー)』 は、架空の「クレッターマリア王国」を舞台にしたファンタジーの世界を旅するように塗れる塗り絵ブック。
当時は花や模様が中心だった「大人の塗り絵」の中で、ストーリー性を持たせた点が画期的で、瞬く間に注目を集めました。
なぜ海外で人気なのか
『Romantic Country』は日本だけでなく海外でも大きな話題となり、20か国以上で翻訳出版されました。その理由は大きく3つあります。
- 物語性のある構成
ただの模様ではなく、王国を旅するようにページごとにストーリーを楽しめる。 - 手描きならではの温もり
つまようじ画法による線画が「絵本のような優しさ」「手作りの味わい」として受け入れられた。 - 幅広い層に塗りやすい
線が細かすぎず空白のバランスも良いため、初心者でも挑戦しやすく、上級者は陰影やグラデーションで奥行きを楽しめる。
このように、誰もが物語の住人になった気分で色をのせられる塗り絵として、海外のファンを魅了しました。
その後の作品
Eriyさんは『Romantic Country』シリーズを3冊刊行したのち、
- 『世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック』(2020年、小学館)
- 『世界文学 想像の扉をあけて 塗り絵ブック』(2021年、小学館)
など、童話や文学の世界を題材にした塗り絵ブックを発表し続けています。

他にも、パイインターナショナルから『世界一周なぞり描き』シリーズを3冊出版されています。
最新作は、2025年2月に小学館から出版された『魔法の国のローラミア 塗り絵ブック』です。
まとめ:Eriyさんの魅力
Eriyさんは「つまようじで描く」というユニークな発想から、世界中で愛される塗り絵を生み出した作家さんです。線画自体の美しさはもちろん、作品に込められた物語性や温かみが、多くの人の心をつかんでいます。
「みくるの森」で紹介したEriyさんの本
当サイト「みくるの森」では、Eriyさんのポストカード塗り絵ブックも紹介しています。
どちらもポストカードサイズなので、気軽に塗ることができ、完成後は飾ったりプレゼントしたりも楽しめます。
また、Eriyさんの人気作品を手軽に体験できるので、初めて塗り絵に挑戦する方にもおすすめです。
そして今回の 『世界童話 物語のその先へ』は、同じEriyさんの世界観をより大きなスケールで味わえる一冊。ポストカード作品でEriyさんに魅了された方にもおすすめです。
大人向け塗り絵『世界童話 物語のその先へ』の特徴と楽しみ方
『世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック』は、大人が童話の世界に没入できる特別な一冊です。
塗りながら物語の世界を想像し、自分だけの色で物語を完成させる楽しさを味わえます。
世界童話 物語のその先へ 塗り絵ブック 小学館(2020/12/10)
こちらの記事では、「ファーバーカステルブラックエディション色鉛筆」で塗った「物語のはじまり」のページをご紹介しています。
Eriyさんによる文章が書かれていて、これから始まる物語の世界を想像しながら塗れる、とても楽しい一枚でした。
最後までお読み頂きありがとうございます。