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【談山神社】大化の改新の秘策を練った「談所の森」へ。木漏れ日の山道を歩く登山レポート

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里中満智子さんの『天上の虹』が好きなみくるです。

前回は、藤原鎌足公を祀る「談山神社(たんざんじんじゃ)」の美しい新緑の見どころを、たっぷりとご紹介しました。

今回は、いよいよこの神社の名前の由来となった歴史の核心部へ。 中大兄皇子と鎌足公が、誰にも聞かれぬよう密かに「大化の改新」の策を練ったといわれる、山上の聖域「談山(かたらいやま)」を目指します。

新緑の木漏れ日が差し込む静かな山道を、当時の二人の決意に想いを馳せながら歩いてみました。

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『天上の虹』の舞台を歩く|中大兄皇子と藤原鎌足が語り合った「談所の森」

境内の奥、さらに神聖な領域へ

談山神社(たんざんじんじゃ)」の本殿や十三重塔の華やかなエリアを離れ、私はもう一つの「歴史の現場」を目指して、境内の裏手に続く参道へと足を進めました。

登山口となるのは、境内左手奥に鎮座する「末社 神明神社(しんめいじんじゃ)」のすぐ傍ら。

御祭神に天照皇大御神(あまてらすすめおおみかみ)を祀る、清々しい空気のお社の横に、山の上へと続く赤い鳥居がひっそりと立っています。

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木漏れ日の石段に誘われて

鳥居のそばに建つ道標を確認すると、そこにはこう案内されていました。

  • 談(かたらい)山  これより290m 徒歩約10分
  • 御破裂(ごはれつ)山 これより510m 徒歩20分

「10分なら頑張れるかも!」と自分を励まし、深い山の静寂へと表情を変える石段を登り始めます。

苔むした石段に、新緑の木漏れ日がキラキラと差し込む参道。一歩踏み出すごとに、空気がひんやりと澄んでいくのを感じます。

頭上を覆う木々の間から、優しい光が足元を照らしてくれます。

少し急な石段ですが、聞こえてくるのは鳥のさえずりと自分の足音だけ。

歩いているうちに、心の中がすーっと整っていくような、不思議な感覚に包まれました。

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運命を分ける分岐点の道標

しばらく登っていくと、道が左右に分かれる分岐点に辿り着きました。

  • 左手:御破裂山(鎌足公墓所)これより250m
  • 右手:談山(大化改新相談所)これより30m

歴史の舞台か、それとも鎌足公が眠る聖域か。

本当は左手の、鎌足公が眠る「御破裂山」まで行きたかったのですが、あいにくこの日はタイムアップ。 今回は「あと30m」という言葉に導かれ、神社の名前の由来となった右手の道、「談山(かたらいやま)」へと向かいました。

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「談所の森」:大化の改新、密談の地

談山」に向かって山道をさらに進みます。

わずか30mの先、海抜566mのその場所は休憩スペースになっていてました。

中央には石碑が建っており、「御相談所」と書かれています。

案内板もありました。

案内板より引用させて頂きます。

談山(かたらいやま)海抜566m

談山神社の裏山にあたり古くから「談所(だんしょ)の森」と名づけられ、中大兄皇子(なかのおおえのみこ)と藤原鎌足(ふじわらのかまたり)公が大化改新の秘策をねられたところとされています。

ここが、かつて中大兄皇子と藤原鎌足公が、誰にも聞かれぬよう、密かに国の未来を語り合った場所……。
「談山」という社名は、まさにこの「談(かたらい)の山」から来ているのですね。

今はただ、新緑のざわめきが聞こえるだけの静かな森ですが、1400年前、この地で日本の歴史を大きく変える「秘策」が練られたのだと思うと、背筋が伸びるような思いがしました。

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結び:またいつか、あの「250m」の先へ

今回はここまでとなりましたが、神社の名前のルーツである「相談所」の空気感に触れられただけで、胸がいっぱいになりました。

左手へ続く、「鎌足公の墓所(御破裂山)」への道。 その「250m」の先にある景色は、また次の機会のお楽しみにとっておこうと思います。

「また来なさい」と、神様に言われているような気がした、清々しい初夏の参拝でした。
次に訪れるときは、もっと時間に余裕を持って、鎌足公に会いに行きたいと思います。

おわりに:談山神社を巡って

談山神社一の鳥居から始まり、鏡王女の愛が息づく恋神社、新緑に包まれた十三重塔、そして今回訪れた歴史の舞台「談所の森」……。

談山神社を巡る旅は、単なる観光ではなく、1400年という長い時を超えて、今もなおこの地に流れる「祈り」と「情熱」に触れる旅でした。

『天上の虹』の世界に想いを馳せながら歩いたこの場所は、歴史の教科書だけでは知り得ない、人々の息遣いを感じさせてくれました。

今回は「談所」までの道のりでしたが、いつかまた、鎌足公の眠る御破裂山の頂まで登れる日を楽しみに。 皆さんもぜひ、自分だけの「歴史のひととき」を探しに、多武峰の豊かな自然の中へ出かけてみませんか?

最後までお読み頂きありがとうございます。

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