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古代と自然が調和する地【キトラ古墳周辺地区】で感じる明日香の秋(奈良県明日香村)

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古代ロマンあふれる明日香を散策するのが好きなみくるです。

前回は、古代飛鳥の信仰を伝える「檜隈寺跡(ひのくまでらあと)」をご紹介しましたが、今回は特別史跡「キトラ古墳」を中心とする「国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区」全体を、たっぷりとご紹介したいと思います。

国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区

キトラ古墳と、壁画を体感できる「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」は、飛鳥観光のハイライトですが、この周辺地区はそれだけで終わりません。日本の原風景とも言える美しい段々畑(棚田)や、地域と触れ合える体験施設、そして古代史のロマンを感じる絶景が広がっているんです。

特に秋には、段々畑の畔を彼岸花が赤く彩り、黄金色に実った稲穂が風に揺れる、飛鳥の秋の風景を満喫できます。

この記事では、個別の施設紹介(キトラ古墳、四神の館)は別記事に譲りつつ、この地区ならではの「散策の魅力」「景色の美しさ」「体験の楽しさ」に焦点を当ててお届けします。さあ、一緒に秋の飛鳥を歩いてみましょう!

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彼岸花と棚田が彩る、明日香の原風景を歩く

飛鳥の歴史と自然を守る「国営飛鳥歴史公園」

キトラ古墳周辺地区」は、飛鳥村一帯に広がる「国営飛鳥歴史公園」を構成する5つのエリアの一つです。

国営飛鳥歴史公園は、その総面積が甲子園球場の約15個分近くにもなる広大な公園で、フェンスで仕切られることなく、飛鳥の歴史的な風土や文化財、そしてのどかな田園風景を丸ごと保全・公開しています。

この公園全体について、その広さや他の地区の魅力などを詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

今回の主役!「キトラ古墳周辺地区」とは

今回ご紹介する「キトラ古墳周辺地区」は、国営飛鳥歴史公園の中でも、特に古代ロマン日本の原風景が美しく調和したエリアです。

特別史跡「キトラ古墳」と、キトラ古墳の壁画を体感できる「キトラ古墳壁画体験館 四神の館がメイン施設ですが、この地区はそれだけではありません。美しい段々畑(棚田)や、地域と触れ合える体験施設など、飛鳥の今と昔を感じる要素が詰まっています。

国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区の地図
キトラ古墳周辺地区 | 国営飛鳥歴史公園

特にこの季節は、段々畑の畔を彼岸花(曼珠沙華)が赤く彩り、黄金色に実った稲穂が風に揺れる、飛鳥の秋の風景を満喫できます。

彼岸花咲くキトラ古墳周辺地区
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国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区の見どころ

彼岸花と黄金色の棚田が織りなす「飛鳥の秋景色」

キトラ古墳周辺地区の最大の魅力は、国営公園として整備されつつも、飛鳥の伝統的な農村景観が守られていることです。

地区内には、なだらかな地形を活かした美しい段々畑(棚田)が広がり、季節ごとに様々な表情を見せてくれます。

彼岸花咲くキトラ古墳周辺地区の棚田

そして秋、私たちを迎えてくれるのは、田んぼの緑が黄金色に変わりゆく景色と、畦道を縁取るように咲き誇る彼岸花のコントラスト!

彼岸花咲くキトラ古墳周辺地区

稲刈りを待つ実りの秋の風景は、まさに心が洗われる日本の原風景。写真に収めたくなる絶景が、どこまでも続きます。散策路が整備されているので、カメラ片手にゆっくりと、飛鳥の風を感じながらお散歩を楽しんでくださいね。

彼岸花咲くキトラ古墳周辺地区を散策
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歴史のロマンを繋ぐ絶景ポイント

キトラ古墳周辺地区は、実は素晴らしい「歴史の展望台」でもあるんです。

特に、農体験小屋などが並ぶ体験工房のエリアは、高台になっていて見晴らし抜群!

キトラ古墳周辺地区の農体験小屋などが並ぶ体験工房のエリア

南には特別史跡キトラ古墳が静かに佇み、その奥には、先日ご紹介した檜隈寺跡があった場所が見えます。

檜隈寺跡の遠景

そして、視線を少し北に転じると、飛鳥を代表するもう一つの壁画古墳、「高松塚古墳(たかまつづかこふん)が見えてくるんです!

キトラ古墳周辺地区の丘陵から眺める高松塚古墳
キトラ古墳周辺地区の丘陵から眺める高松塚古墳(拡大)

飛鳥時代を築いた人々の暮らしや信仰、権力の中心地を見渡せるこの眺めは、まさに「歴史のパノラマ」。高松塚古墳については別記事を作成済みですので、ぜひそちらもご覧くださいね。

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足元に眠る古代の熱意:檜隈寺瓦窯跡のロマン

このキトラ古墳周辺地区の丘陵を散策していると、時折、歴史の深いロマンを感じる説明板に出会います。

キトラ古墳周辺地区にある歴史の深いロマンを感じる説明板

先日ご紹介した檜隈寺跡(東漢氏の氏寺)の近くにも、その説明板があるのですが、そこには「檜隈寺瓦窯跡(ひのくまでらがまあと)」が発見されたことが記されています。

檜隈寺瓦窯跡の説明板「地中に眠る古代の工房」

今、私たちが立っているこの辺りの地中に、檜隈寺の屋根を飾る瓦を焼いていた窯の遺構が眠っているのです。窯は東西方向に主軸をとり、瓦を効率よく焼くための「畦」を持つ奈良時代後半以降の技術で作られていました。

発掘調査後、遺構は未来のために丁寧に砂で保護され、埋め戻されています。

飛鳥時代から平安時代にかけて、この地で瓦を焼き、東漢氏の氏寺を支え続けた人々の熱気や、寺院を維持しようとする情熱が、あなたの足元の地中にひっそりと息づいている。この事実を知るだけで、目の前に広がる段々畑や丘陵の景色が、数百年の時を超えた「生きた歴史」に見えてくるはずですよ!

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古代の暮らしを支えた渡来人の「先進農耕技術」

散策路の途中、もう一つ立ち止まってしまう説明板がありました。それは「古代の暮らしを支えた農耕技術」について記されたものです。

キトラ古墳周辺の檜隈の地は、大陸から渡来した東漢氏(やまとあやうじ)が拠点とした場所です。彼らはただ文化や信仰をもたらしただけでなく、当時の日本にとって先進的だった農耕技術も持ち込みました

説明板には、この地から発掘された鋤先(すきさき)や鎌、鉄斧といった鉄製の農具の写真がありました。

キトラ古墳周辺地区の説明板「古代の暮らしを支えた農耕技術」

想像してみてください。それまでの木製や石製の農具と比べ、大陸由来の鉄製の農具は、土を深く耕し、固い木を切り拓き、収穫の効率を格段に上げました。

高度な技術を持つ渡来人が、ここで鉄製の道具を使って、田畑を効率よく耕し、村の食料生産を支えていたのです。

キトラ古墳周辺に広がる美しい段々畑(棚田)の原点には、こうした渡来人がもたらした技術と、大地を耕し続けた古代の人々の汗と努力があったのだと思うと、眼前の農村風景が、さらに力強く、生命力にあふれて見えてくるようでした。

キトラ古墳周辺地区の景観
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農体験小屋と「飛鳥の食」との出会い

景観を楽しむだけでなく、この地区では飛鳥の暮らしに触れる験も楽しめます。

地区内にある農体験小屋五穀の畑・キトラの田んぼでは、地元の農家さんの協力のもと、田植えや稲刈り、伝統的な農産物の加工など、様々な農体験プログラムが開催されています。

キトラ古墳周辺地区の農体験小屋

飛鳥の風土が育んだ作物に触れ、当時の人々の暮らしに思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。体験学習施設では、土日祝を中心に勾玉づくりなどの古代体験プログラムも行われています。

キトラ古墳と四神の館:古代の謎とロマンの核心へ

さて、この地区のメイン施設である「キトラ古墳」と「四神の館」についても触れておきます。

特別史跡 キトラ古墳
  • 特別史跡 キトラ古墳:東アジア最古の本格的な天文図や、色彩豊かな四神の壁画が発見された、小さな円墳。静かに佇むその姿は、古代の謎を今に伝えています。 (➡キトラ古墳の詳細は別記事でじっくりご紹介します!)
  • キトラ古墳壁画体験館 四神の館:キトラ古墳の壁画を保存・公開する施設で、地下には壁画や天文図を高精細映像などで体感できる展示室があります。四神の世界を臨場感たっぷりに楽しめる、必見の施設です。
キトラ古墳壁画体験館 四神の館
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まとめ:キトラ古墳周辺地区で飛鳥を体感しよう

彼岸花や古代稲が彩る秋のキトラ古墳周辺地区。
季節の光と影の中に、古代の人々の暮らしがふと浮かび上がるような、穏やかな時間が流れています。

四神の館で学び、古墳を眺め、田園を歩く——
そのすべてが、飛鳥という土地の「物語」を感じるひととき。

農体験小屋のある丘陵から見渡す景色には、高松塚古墳の丘陵がやわらかく連なり、古代の都がひとつの大きな風景の中に溶け込んでいることを実感します。

訪れる季節ごとに違った表情を見せてくれるこの場所は、ただの史跡公園ではなく、“今も生き続ける飛鳥”を感じられる特別な空間です。

明日香村を訪れる際には、ぜひこのキトラ古墳周辺地区をゆっくりと歩き、古代ロマンあふれる一日を過ごしてくださいね。

次回は、キトラ古墳と四神の館をそれぞれじっくり紹介しますので、ぜひお楽しみに。

国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区へのアクセス

奈良県高市郡明日香村阿部山

近鉄飛鳥駅から徒歩約20分

お車の場合は、キトラ古墳周辺地区第1駐車場を利用されると便利です。
(普通18台 身障者用2台 大型6台 無料)

国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区の第1駐車場

公園エリアは常時開放(無料)
※「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」は9:30〜17:00(入館無料・火曜休館)

公式サイト国営飛鳥歴史公園 キトラ古墳周辺地区

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最後までお読み頂きありがとうございます。

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