ガラスペンでのなぞり書きを楽しんでいるみくるです。
『黒を愉しむ万年筆インク6色セットつき 万年筆のある毎日』を買ったので、キリリとした深い色のインクが似合う本をなぞりたくなりました。
色々と種類があるなぞり書きの本、「美文字レッスン」ができる本をなぞってみたいと思いました。
本屋さんで見たり、ネットの画像を見たりして思ったのは
上手なんだけど真似したい感じじゃないなあ~
でも、色々と見る中で気に入ったものを見つけました。ユーキャンさんの『なぞりがき百人一首』です。
なぞりがき百人一首
本の内容
『なぞりがき百人一首』は和歌の世界をなぞりがきで体感できる本です。
お手本は、ユーキャンで長年指導されている鈴木啓水先生の書下ろしです。
字のバランスや画と画の空間の取り方など、丁寧な解説つきでユーキャンの美文字メソッドを体験!なぞるテーマは、古典でも人気の「百人一首」。ただ何となく「雅び~」と思っていた和歌の世界も、意味や時代背景をしることで身近に感じ、グッとおもしろくなる!
なぞりがき百人一首
和歌が好きなので、百人一首を詳しく知れそうな内容に惹かれました。
鈴木啓水先生のお手本は、私が思う「ザ!美文字」!です。
こんな字を書けるようになりた~い
一首ずつなぞりながら、歌を丁寧に鑑賞して行こうと思います。
1番 天智天皇
秋の田の かりほの庵の
苫をあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ
1番/天智天皇
(現代語訳)
稲が稔った秋の田んぼに収穫のために建てられた仮小屋。その小屋の屋根の苫(カヤなどで編んだもの)は編み目が粗いので、私の袖は夜露に濡れてしまったよ(厳しい現場でつらいな…)。
現代語訳の赤字の部分がこの本の特徴だと思います。
教科書とは一味違う「詠み手のホンネ」がわかる現代語訳、系図や地図・イラスト豊富なコラムで「歌の背景」を感じたら、仕上げにもう一度、しみじみ浸りながらゆっくりなぞりがきをしてみましょう。
なぞりがき百人一首
さすがユーキャンさん!と思う、楽しく学べる工夫がいっぱいです。
裏抜けが気になったので、ガラスペンと万年筆と筆ペンでなぞってみました。どのペンも裏抜け無しでした。
万年筆はプラチナ万年筆の「プレピー」と、日経ウーマン付録の万年筆です。筆ペンはパイロットさんの「筆まかせ」です。
ガラスペンのインクは『黒を愉しむ万年筆インク6色セットつき 万年筆のある毎日』の「堂鳩」を使いました。
グレーは薄墨のイメージがあるので、日本人には少しハードルが高いかなと思うのですが、セットになっていればトライしやすいと思い選びました。
黒を愉しむ万年筆インク6色セットつき 万年筆のある毎日
美しい薄墨色をしたインクです。
「堂鳩」は街中でもよく見かける「ドバト」のことです。古くは社寺のお堂に住んでいたから、「堂鳩」と表記さたとか。
「古典まめ知識」は読み物としても楽しく分かりやすいです。
天智天皇が農作業?
この歌は、実は天智天皇の御製ではない、というのが通説で、もとになった歌は「秋田刈る 仮廬を作り 我が居れば 衣手寒く 露ぞ置きにける(万葉集・巻10雑歌)」だといわれています。
一説にには、皇統の祖である天智天皇を「民と親しく交わり、その労苦も理解した聖王」と理想化するためだったといわれています。
近江神宮の天智天皇の歌碑
近江神宮は第38代天智天皇をお祀りし、琵琶湖西岸の天智天皇の古都・近江大津宮跡に鎮座しています。
近江神宮の楼門です。
小倉百人一首では天智天皇の歌が巻頭を飾ることから「かるたの聖地」とも呼ばれていて、広瀬すずさん主演の映画『ちはやふる』の舞台にもなりました。
このポスターはこの楼門前で撮影されたんですね。
近江神宮の天智天皇の歌碑です。
使用したなぞり書きの本
なぞりがき百人一首 ユーキャン学び出版(2020/10/23)
使用した万年筆インク
黒を愉しむ万年筆インク6色セットつき 万年筆のある毎日
詳しくはこちらをご覧ください。
ユーキャンのおうち時間シリーズ
『なぞりがき百人一首』は「ユーキャンのおうち時間シリーズ」の第2弾です。
シリーズは全て鈴木啓水先生のお手本で、4冊出ています。
シリーズ第1弾は『なぞりがき般若心経(2020/10/23)』です。
やさしいお経解説や心がおだやかになるミニ法話、なぞって描ける仏画もあり、書いて楽しい、読んでスッキリのお得な一冊。巻頭にはオリジナルのなぞりがき写経用紙つき。写経して大慈寺様に郵送すると納経できます。
シリーズ第3弾は『なぞりがき日本の名作(2021/7/2)』です。
美しい名文をなぞって味わうことができる、書き込み式の書籍です。見開き2ページで1作品ずつ、名作文学の世界に浸りながら、自然と美文字のコツも身につきます。
『吾輩は猫である』『雨ニモマケズ』『みだれ髪』『源氏物語』…。古典から近代文学まで、日本の文学史に燦然と輝く小説や詩歌など全55作品がなぞりがきになりました。
シリーズ第4弾は『なぞりがき万葉集(2022/10/22)』です。
およそ4500首ある万葉集の歌の中から、ハギやウメ、ナデシコなど、花や草木を詠んだ歌67首を厳選。
歌の解説つきで、美しい字の書き方を学ぶことができます。
万葉集が好きなので『なぞりがき万葉集』もなぞっています。
万葉歌碑巡りも楽しんでいます。
ガラスペンで愉しむなぞり書き
なぞり書きに使っている万年筆インクとなぞり書きの本のまとめページを作っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。