奈良の夏を彩る「おんぱら祭」とは?綱越神社で心身を清め、無病息災を願おう!

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生まれも育ちも奈良県で、今は橿原市に住んでいるみくるです。

国のまほろば大和盆地の東南に位置する大神神社(おおみわじんじゃ)を、幼い頃より「みわさん」と呼び習わし、折に触れてお詣りして来ました。

大神神社の大鳥居と三輪山

奈良県桜井市に鎮座する大神神社は、日本最古の神社の一つとして知られています。その最大の特徴は、社殿を持たず、背後にそびえる三輪山(みわやま)そのものをご神体としている点です。この三輪山信仰の根幹にあるのが、岩をご神体とする磐座(いわくら)信仰です。

今回は、大神神社の摂社である綱越神社(つなこしじんじゃ)をご紹介します。大神神社の大鳥居の南側、一の鳥居へと続く参道入口に鎮座する「おんぱらさん」の愛称で親しまれる古社です。

一般には「御祓(おんぱら)さん」の愛称で親しまれ、その名の通り、罪や穢れを祓い清める役割を担っています。特に、毎年夏に開催される「おんぱら祭」は、奈良の夏の風物詩として多くの人々を魅了してきました。

今年は残念ながら、奉納花火大会は中止となりましたが、おんぱら祭自体は開催され、伝統的な神事は変わらず楽しめそうです。

この記事では、綱越神社と、その最大の魅力である「おんぱら祭」、そして境内に鎮座する磐座について詳しくご紹介します。

今年の夏は、ぜひ大神神社と合わせて綱越神社を訪れ、日本の伝統的な夏越の祓いを体験してみませんか?

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大神神社の摂社 綱越神社を訪ねて

夏越の祓いの古社「綱越神社(つなこしじんじゃ)」

奈良県桜井市にある大神神社の摂社の綱越神社(つなこしじんじゃ)は、「おんぱらさん」の愛称で親しまれる古社です。三輪の一の鳥居からすぐの場所にあり、神職が大神神社に仕える前に心身を清める「祓」の場として、古くから重要な役割を担ってきました。

大神神社の摂社 綱越神社

綱越神社のご祭神は、諸々の罪穢れを祓い清める祓戸大神(はらえどのおおかみ)です。

大神神社の摂社 綱越神社の御由緒書

平安時代の文献にもその名が記されるほどの由緒ある古社で、「綱越」という社名は「夏越し(なごし)」が転じたものだと伝えられています。このことからも、古くから夏越の大祓が行われていたことがうかがえますね。

綱越神社は、大神神社のシンボルである大鳥居のすぐ南側、一の鳥居へと続く参道の入り口にひっそりと鎮座しています。大神神社の参拝と合わせて訪れるのがおすすめです。

三輪山麓案内図
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境内にある神聖な「磐座」

綱越神社の境内には、ひっそりと「磐座(いわくら)」が鎮座しています。磐座とは、古代の日本人が神が宿る場所、あるいは神そのものとして崇拝してきた自然の巨石のこと。ご神体として祀られていることも多く、聖域とされてきました。

綱越神社の磐座

岩をご神体とする磐座信仰の象徴のような存在。この地に古くから息づく「自然への畏敬」が、今も変わらず大切にされていることを感じました。

こちらの記事では、大神神社の摂社である磐座神社(いわくらじんじゃ)と、三輪山に点在する「辺津(へつ)・中津(なかつ)・奥津(おきつ)磐座」についてご紹介しています。

詳細は不明ですが、綱越神社の磐座も「辺津磐座」のひとつでしょうか。

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奈良の夏を感じる「おんぱら祭」の魅力

夏の無病息災を願う「夏越の大祓」

綱越神社の例祭である「おんぱら祭」は、毎年7月31日に開催されます。このお祭りの最大の目的は、「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」。半年間の罪穢れを祓い清め、残りの半年を無病息災で過ごせるよう願う、古来からの神事です。

祭典では、参拝者は茅(ちがや)で作られた大きな茅の輪(ちのわ)をくぐり抜けます。この茅の輪をくぐることで、心身が清められると信じられています。

綱越神社の「夏越の大祓」
綱越神社(つなこしじんじゃ) | 大神神社

また、「人形(ひとがた)」と呼ばれる紙の人形に自分の名前と年齢を書き、息を吹きかけて体に撫でつけることで、人形に罪穢れを移して水に流す神事も行われます。

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2025年は奉納花火大会が中止に

2025年は残念ながら、例年多くの人で賑わう奉納花火大会は中止となりました。人気のイベントだけに寂しさを感じる方も多いかもしれませんね。

例年、おんぱら祭の宵宮・本祭には、焼きそばや金魚すくいなどの夜店が並び、子どもから大人まで楽しめるお祭りらしいにぎわいがあります。

おんぱら祭りの様子

ですが、2025年は夜店の出店も中止になりました。

今年は、「茅の輪くぐり」や「人形」といった神事に参加して、静かに心を整えましょう。

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2026年の開催に期待して

来年は開催されることを期待して、数年前に撮影した写真をご紹介します。

おんぱら祭の奉納花火大会

大鳥居と一緒に写真に収めようと、開催時間の前から多くの方が、場所取りを始められます。

おんぱら祭の奉納花火大会

今年は中止になった奉納花火。でも、こうして写真を見返すと、あの賑わいが思い出されます。

おんぱら祭の奉納花火大会

来年はまたこの美しい光景が見られますように。

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2025年の「おんぱら祭」に行ってみよう!

今年の「おんぱら祭」は、731に開催されます。奉納花火大会は中止ですが、大神神社への参拝と合わせて、ぜひ綱越神社で「夏越の大祓」を体験して下さい。

心身を清め、来るべき夏後半を元気に過ごすために、綱越神社のおんぱら祭は最高の機会となるはずです。

大神神社の四季のおまつりについての最新情報は、大神神社の公式ホームページよりご確認下さい。綱越神社例祭(おんぱら祭)は、7月のページに掲載されています。

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大神神社へのアクセス

奈良県桜井市三輪1422

電車をご利用の場合

大神神社への最寄り駅は、JR桜井線(万葉まほろば線)の三輪駅です。

JR・近鉄桜井駅からバス: JR桜井線・近鉄大阪線の桜井駅からもアクセスできます。桜井駅北口2番乗り場からシャトルバスが出ており、約20分で大神神社に到着します。

JR三輪駅から徒歩: 三輪駅から大神神社までは、徒歩約5分と非常に近いです。駅を出て、案内に従って進むとすぐに二の鳥居に到着します。

車をご利用の場合

大神神社には、参拝者用の無料駐車場が完備されています。

  • 無料駐車場: JRの踏切より西側に参拝者無料駐車場があります。普通車約590台分のスペースがあり、通常は無料で利用できます(正月特別期間など、一部有料となる場合があります)。
  • 所在地: 〒633-8538 奈良県桜井市三輪1422

※大神神社参道整備工事に伴い、一部期間で駐車場の利用制限や、二の鳥居付近での一時停止・乗降車ができない場合があります。最新の情報は、大神神社の公式サイトをご確認いただくか、直接お問い合わせいただくことをお勧めします。

関連記事のご案内

綱越神社が神職の禊祓の場として重んじられてきた背景には、神道における「祓(はらえ)」の重要性があります。
古来、神に仕える者が穢れを祓い清めることで神聖を保つ一方、一般の人々にも心身の浄化を促す場が設けられてきました。
その代表が、「祓戸四柱(はらえどししん)」を祀る祓戸神社(はらえどじんじゃ)です。日常の中で知らず知らずのうちに身にまとった穢れを祓い、清らかな心で神前に立つための場として、多くの神社に祓戸社が併設されています。

こちらの記事では、綱越神社と並んで、祓の文化を伝える大神神社 末社祓戸神社(はらえどじんじゃ)」と「夫婦岩(めおといわ)についてご紹介しています。

夫婦岩も、古くから神様が宿り鎮まる「磐座(いわくら)」として信仰されてきました。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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