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【飛鳥の謎の石造物vol.8】「石人像」と「須弥山石」1400年前の「ハイテク噴水」の正体とは?

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生まれも育ちも奈良県で、明日香が大好きなみくるです。

飛鳥の謎を巡る「謎の石造物シリーズ。人気の「亀石(かめいし)」からスタートして、第7弾では、竹藪に眠るミステリアスな「酒船石(さかふねいし)」と、それを取り巻く壮大な遺跡についてご紹介しました。

今回は、酒船石と同じく斉明天皇の時代に造られ、かつて飛鳥の宮殿を華やかに彩った「須弥山石(しゅみせんせき)」と「石人像(せきじんぞう)」にスポットを当てます。

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『日本書紀』の記述が現実に!「飛鳥資料館」で出会った噴水の正体

資料館のシンボル!ロビーで出会う「石人像」の引力

奈良文化財研究所「飛鳥資料館」に入ってすぐ、ロビーで私たちを迎えてくれるのがこの「石人像(せきじんぞう)」です。パンフレットや看板にも登場する、まさに資料館のシンボル的な存在ですよね。

ロビー展示の紹介 | 常設展示 | 飛鳥資料館|公式サイト

初めて間近で見たとき、その独創的な姿に思わず目を奪われました。 「鼻の高い異国人風の顔をした男性が、椀を口に当てて何かをすすり、その右腕に女性がぴたっと抱きついている……」

1400年も前のものなのに、そこに流れている空気感はとてもリアル。 愛の告白なのか、あるいは別れを惜しんでいるのか。見る人によって物語が変わるような、不思議な引力を持っています。

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山形の浮彫が美しい「須弥山石」の宇宙観

第一展示室には、どっしりとした構えの「須弥山石(しゅみせんせき)」が展示されています。

私が一番感動したのは、その表面に施された「山形の浮彫」の美しさ。幾重にも重なり合う山々のデザインが本当に緻密で、「なんて綺麗なんだろう……」としばらく釘付けになってしまいました。

この石造物は、明治時代に「石神遺跡(いしがみいせき)」から掘り出されたもの。 石神遺跡は、かつて外国からの使者を迎えた「饗宴(きょうえん)の場」であったと考えられています。

さらに驚くべきは、その歴史の古さです。『日本書紀』には、斉明天皇の時代だけでなく、その数十年前の推古天皇の時代にも「路傍(みちばた)に須弥山を築いた」という記述が登場します。 飛鳥の女帝たちは代々、この「聖なる山」を再現することで、訪れる人々を驚かせ、自分たちの宇宙観を示そうとしたのかもしれません。

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驚きの「ハイテク噴水」としての機能

実は、この須弥山石と石人像には共通した「驚きの正体」があります。 それは、どちらも「水を噴き出す装置(噴水)」だったということです。

  • 須弥山石: 内部が空洞になっていて、下から水を汲み上げると、山の隙間からさらさらと水が流れ落ちる仕組み。
  • 石人像: 実は背中にパイプを通すような穴があり、そこから水が出ていたことが分かっています。

かつてこれらは、飛鳥の宮殿にあった迎賓館のような場所で、外国からの使者を驚かせるための「動くオブジェ」として輝いていました。斉明天皇は、石と水のテクノロジーを使って、飛鳥の国力の高さを世界に見せつけようとしたのですね。

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庭園の「四段」で当時の躍動感を感じる

館内の展示室にある須弥山石は三段(現存している部分)ですが、屋外の庭園には、本来の姿を推測して再現された「四段」の復元品があります。

第7弾でご紹介した酒船石のレプリカもそうですが、庭園で実際に水が流れる様子を見ると、ロビーで静かに佇んでいる石像たちが、かつてどれほど躍動感に満ちていたかがよく分かります。

庭園には、石人像のレプリカも展示されていて、男女それぞれの口から水が噴き出る様子が再現されています。

飛鳥資料館の庭園は無料で見学でき、飛鳥の謎の石造物の復元品が一堂に介していて見応えがあります。

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まとめ:石に刻まれた「美」と「人間らしさ」

飛鳥の石造物巡り。 ミステリアスな謎も魅力的ですが、今回ご紹介した須弥山石や石人像のように、圧倒的な「造形美」や「人間味」に触れられるのも楽しみのひとつです。

資料館を訪れたら、ぜひロビーで石人像の表情をじっくり観察して、その後、展示室で吸い込まれるような山形の浮彫に癒やされてみてください。

次は、いよいよシリーズ完結編! 土の中から現れた、聖なる「水の祭祀場」の核心、第9弾「亀形石造物(かめがたせきぞうぶつ)」へと向かいます。

飛鳥の謎を巡る!「謎の石造物シリーズ」

明日香村に点在する、不思議な石造物たち。 一つひとつに、古代人の祈りや驚きの伝説が隠されています。 みくると一緒に、飛鳥のミステリーをコンプリートしてみませんか?

  • 第1回:亀石(かめいし)
    • 飛鳥を代表する人気者!その背後に隠された「斉明天皇」の影とは?
  • 第2回:猿石(さるいし)
    • 吉備姫王墓に佇む4体の異形。飛鳥資料館の「裏の顔」も必見!
  • 第3回:「マラ石(まらいし)
    • 祝戸の里に鎮座する、生命力と結界の象徴。
  • 第4回:「石舞台古墳(いしぶたいこふん)
    • 教科書でおなじみの巨石。でも、なぜ「舞台」と呼ばれているの?
  • 第5回:「二面石(にめんせき)
    • 橘寺の境内に佇む「善」と「悪」。その表情は、斉明天皇が描いた「水の都」の残像か?
  • 第6回:「鬼の俎(まないた)・雪隠(せっちん)
    • 坂道に突如現れる巨大な石。旅人を食べた「鬼」の伝説と、驚きの正体に迫る!
  • 第7回:「酒船石(さかふねいし)
    • 竹藪の中に横たわる、謎の幾何学模様。それは古の酒造りか、それとも高度な「水」の儀式か?
  • 第8回:「須弥山石・石人像」(今ここ!)
    • 飛鳥資料館で出会った、実物の迫力。山形の浮彫が美しい「噴水」の正体とは?
  • 第9回:「亀形石造物」(シリーズ完結編)
    • 土の中から現れた「祈り」の造形。1400年の時を超えて蘇った、愛らしくも神秘的な亀の姿。

飛鳥資料館のアクセスと利用案内

奈良県高市郡明日香村奥山601

石造物の本物と復元の両方を楽しめる奈良文化財研究所「飛鳥資料館」。明日香村の歴史をより深く知るために、ぜひ立ち寄ってほしいスポットです。

項目内容
開館時間9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
観覧料一般:350円 / 大学生:200円(高校生および18歳未満・70歳以上は無料)
駐車場あり(無料・普通車約10台)
所在地奈良県高市郡明日香村奥山601
アクセス近鉄飛鳥駅から「赤かめバス」で約20分「飛鳥資料館」下車すぐ / 万葉文化館からは車で約5分

庭園は無料で見学できます。

みくるのワンポイント

展示室で「実物」の質感をじっくり堪能した後は、ぜひ庭園へ!
今回ご紹介した須弥山石や酒船石の復元品が、万葉の風の中で水音を立てている様子は、時を忘れて見入ってしまいます。資料館のシンボル「石人像」のパンフレットも旅の思い出にぴったりです。

詳しい利用案内は、奈良文化財研究所「飛鳥資料館」の公式サイトをご確認ください。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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