色々な塗り絵を色々な画材で塗って楽しんでいるみくるです。
今回は、柳川風乃さんの『世界一周ぬり絵の旅』をご紹介します。
ページを開けば、世界の街角や名所、かわいい動物や雑貨たちがずらり。色を塗りながら世界を旅するような気分を味わえる大人の塗り絵本です。

この本がどんなに魅力的で、なぜ「大人の塗り絵」としておすすめなのかを、たっぷりご紹介します。
世界を旅するように楽しむ『世界一周ぬり絵の旅』
柳川風乃さんの『世界一周ぬり絵の旅』の魅力
柳川風乃さんの『世界一周ぬり絵の旅』は、タイトルのとおり「世界を旅する」をテーマにした塗り絵本です。
イングランドを皮切りに、北欧、南欧、中東(トルコ、エジプトなど)、アジア(中国、日本など)、太平洋の島々、カナダ、USA(サンフランシスコ、ロサンジェルス、マンハッタンなど)といった世界各地のモチーフを塗り絵で横断します。
各国の可愛らしいモチーフや、ちまちまと塗り進めるのが楽しい小さなパーツがギュッと詰まったページ構成が特徴です。訪れたことがある人は旅の思い出を振り返りながら、そうでない人も旅への想像を膨らませながら楽しめます。
色鉛筆、サインペン、ボールペン、マーカーなど、自分の好きな画材で、好きな色を使って自由に塗ることができます。「絵心はなくてもなんとなく作品ができてしまう」ように図案が工夫されているため、気軽に始められます。
「ちまちま」と塗る細かい作業に集中することで、気持ちが癒やされ、満たされる効果が期待できます。
塗りごたえのある構成と紙質
細やかな線画でありながら、ひとつひとつのモチーフがしっかり描かれているため、初心者でも取り組みやすく、上級者なら配色で雰囲気を自在に変えられます。
カバー見返しに「おすすめの画材と仕上がりテイスト」の例が掲載されています。

紙質が良く、水性ペンを使っても裏抜けしないのがうれしいポイント。色鉛筆・水性ペン・ゲルインクボールペンなど、さまざまな画材で楽しめます。
※油性ペンは裏写りすることがあります。
「何を使って、どんな風に塗っても、必ず素敵な作品ができる」という言葉通りの素敵な本です。
また、塗った作品を飾ってみたり、カードにしたりできて「使って楽しめる」のも特徴です。
世界一周 ぬり絵の旅 かわいい楽しいぬり絵ブック 柳川風乃 講談社( 2015/9/18)
著者紹介:柳川 風乃(やながわ ふうの)さんとは?
『世界一周ぬり絵の旅』の著者である柳川風乃さんは、単なるイラストレーターにとどまらず、その経歴はまさに「旅」と「アート」に情熱を注いできたクリエイターそのものです。
デザイナーからイラストレーター、そして旅人へ
柳川風乃さんは、広島県で生まれ、武蔵野美術短期大学でデザインを学んだ後、広告制作会社で経験を積みました。その後フリーのデザイナー&イラストレーターとして独立されます。
そのキャリアの中でも特にユニークなのが、30代前半でのアメリカ大陸横断の旅です。
- 「1分似顔絵」行脚: モスバーガーの遊学生に選ばれ渡米した際、ニューヨークからサンフランシスコまでを東西横断しながら「1分似顔絵」を描き溜めるという行脚を決行。この経験が、イラストレーターとしての技術と、人を引きつける企画力を磨く大きなきっかけとなりました。
- 豊富な海外渡航歴: 2023年時点で通算45回以上の海外渡航歴を持ち、実際に多くの国を訪れていることが、塗り絵ブックのモチーフのリアリティと魅力を支えています。
「キャラステーション」を設立!企画・プロデュースの顔も
1998年には、似顔絵とオリジナルデザインの企画制作会社である(有)キャラステーションを設立し、その代表を務められています。
ここでは、似顔絵のパフォーマンスだけでなく、イベントの企画立案、プロデュースなど、幅広い「楽しい!」を演出する活動を展開しています。彼女の柔軟な発想と企画力が、『世界一周ぬり絵の旅』のように「ただ塗るだけでなく、使って楽しめる」というユニークなコンセプトを生み出す土台となっています。
幅広いジャンルで活躍する人気作家
柳川さんの著書は「世界一周 ぬり絵の旅」シリーズの他に、日本の魅力を再発見する『しかけぬり絵 日本一周再発見』や、手軽にイラストが描ける『筆ペン1本でちょこっとイラスト』、さらには動物をモチーフにしたスクラッチアートなど、多岐にわたります。
筆ペン1本でちょこっとイラスト 柳川風乃 講談社 (2010/11/19)
柳川風乃さんの作品は、その確かなデザイン力と、世界中を飛び回って培ったユニークな視点が融合し、「誰もが楽しく、簡単に、そして美しく」アートを楽しめる工夫に満ちています。
するする削れる♪ 楽しいスクラッチ 世界の猫 柳川風乃 講談社 (2018/7/21)
みくるが塗ってみた!「扉ページ」をクリッカートで
『世界一周ぬり絵の旅』を購入して、私が最初に手を伸ばしたのは、本のはじめにある「扉ページ」です。
世界各地の小さなモチーフが集まったデザインで、見ているだけでもワクワクします。
今回は、ゼブラさんの水性ペン「クリッカート」を使って塗ってみました。配色はカバーイラストを参考にしています。

細かいパーツをカラフルに、ちまちまと塗る時間がとても楽しくて、ひとつひとつの色がつながっていく感覚に夢中になりました。
水性ペンはサクっと塗れるのが魅力ですが、裏抜けしてしまう本も多いですよね。
でも『世界一周ぬり絵の旅』は裏抜けしません!
紙がしっかりしていて発色も良く、水性ペン派の方にもおすすめです。
でも、裏抜けしないということは、紙に染みにくいということで、乾くまで時間がかかります。それでこすれて汚れてしまいました。
ゼブラ 水性ペン クリッカート 36色セット
「クリッカート」はキャップをしないでも乾かないので、色をいっぱい使っても蓋の開け閉めのストレスが無く、塗り絵時間をより楽しくしてくれました。
柳川風乃さんの塗り絵シリーズ一覧
柳川風乃さんが手掛けられた主な塗り絵ブックを一覧にまとめました。
書名 | 出版社・発売年 | 特徴 |
---|---|---|
世界一周 ぬり絵の旅 | 講談社・2015年9月 | 世界各地の名所や文化を楽しめる、旅気分満載の塗り絵。 |
世界一周 メルヘンの旅 | 講談社・2016年7月 | 世界の風景を幻想的・物語風に描いたメルヘンテイストの塗り絵。 |
世界一周 ときめきの旅 | 講談社・2017年3月 | ロマンチックでかわいいモチーフがいっぱいの、ときめく旅塗り絵。 |
しかけぬり絵 日本一周再発見 | 講談社・2017年11月 | 仕掛けや遊び要素で、日本各地を楽しく巡る体験型ぬり絵。 |
世界一周 花ぬり絵の旅 | 講談社・2023年4月 | 世界の花々をテーマに、美しい植物をじっくり楽しめる塗り絵。 |
柳川風乃さんの塗り絵本は、「世界一周 ぬり絵の旅」シリーズを中心として、かわいらしい小さなモチーフがぎゅっと詰まった、塗り応えのある作品が多いのが特徴です。

※このページの裏は、アルコールマーカーの「コピック」で塗ったので、裏抜けしています。
みくるが注目!『しかけぬり絵 日本一周再発見』の魅力
私が特に気になっているのが、柳川風乃さんの『しかけぬり絵 日本一周再発見』です。
「世界一周シリーズ」とは違い、日本国内に焦点を当てた塗り絵で、遊び心いっぱいの仕掛けが楽しい一冊です。
日本全国を旅する楽しさ
都道府県ごとの名所や特産品、文化がページごとに描かれており、塗りながら日本各地を巡る気分になれます。
「ここ行ってみたい!」と思える発見がいっぱいで、旅好きにもおすすめです。
仕掛け・ギミックでワクワク
ページをめくると隠れたモチーフが現れるなど、ただ塗るだけではなく、遊びながら楽しめる工夫がたくさん。
小さな仕掛けを探しながら塗ると、よりワクワク感が増します。
塗りやすさ・紙質も安心
細かすぎない線画なので初心者でも挑戦しやすく、水性ペンや色鉛筆でも裏抜けしにくい紙が使われています。
発色も美しく、塗る過程自体が楽しい一冊です。
しかけぬり絵 日本一周再発見 柳川風乃 講談社(2017/11/10)
こんな人におすすめ
- 日本全国の名所や文化を塗りながら楽しみたい
- ただ塗るだけではなく、遊び心のあるしかけも楽しみたい
- 初心者でも安心して挑戦できる塗り絵を探している
塗るたびに日本の魅力を再発見できる、『しかけぬり絵 日本一周再発見』は、旅行気分をおうちで味わえる、特別な塗り絵です。
まとめ|柳川風乃さんの塗り絵で世界と日本を旅しよう
柳川風乃さんの塗り絵は、ただ塗るだけでなく、旅や発見を体験できるのが魅力です。
- 『世界一周ぬり絵の旅』シリーズは、世界各地の名所や文化をテーマにした塗り絵で、ページをめくるたびに旅気分を味わえます。
- 『しかけぬり絵 日本一周再発見』は、日本全国の名所や特産品を塗りながら、仕掛けやギミックで遊び心も楽しめる体験型塗り絵です。
水性ペンや色鉛筆でも塗りやすく、紙質もしっかりしているため、裏抜けの心配がありません。
塗り絵を通して、世界と日本の魅力を自分の手で彩る体験は、日常の癒しやリフレッシュにもぴったりです。
旅行に行けない日も、塗り絵で“おうち旅”を楽しめる柳川風乃さんの作品。
初心者から上級者まで、幅広い塗り絵ファンにおすすめの一冊です。
世界一周 ぬり絵の旅 かわいい楽しいぬり絵ブック 柳川風乃 講談社( 2015/9/18)
最後までお読み頂きありがとうございます。